#80 去年と今年の販売履歴を比較する



クロス集計クエリウィザードでは、途中の「集計値を表示する」という設定をチェックすることによって、商品別の全年度の合計値を表示するフィールドも自動的に作られます。この"合計"に関しては、クエリのデザインビューで変更することによって、簡単に"平均"や"最大"などの値にすることができます。しかし、その設定項目の中に"差"という項目はありませんので、作成されたクロス集計クエリからでは去年と今年の販売履歴を比較することはできません。

そこでここでは、"クエリを元としたクエリ"を作ることによって対処します。通常のクエリでは、テーブルを元に抽出や並べ替え・結合などを行ないますが、元データはテーブルだけでなくクエリも使うことができます。ここでは、新規の選択クエリを作成し、そのまま「#79 去年と今年の販売履歴をクロス集計する」で作ったクエリ(名前は"クエリ79")を元データとしてデザインビューに配置、各データをグリッドに配置します。そして、去年と今年を比較するために、「差異: NZ([2002])-NZ([2001])」という式の演算フィールドを作成します。これは2002年度の値から2001年度の値を引くことによってその伸びあるいは減少額を算出するためのものです。

なお、ここで使われているNZという関数は、もしその値が空だったらゼロとして計算させるためのものです。Accessの場合、データが空である(ゼロという値も入力されていない)場合、それに対する計算結果はすべて"空"になってしまいます。そのため、この関数を使って空をゼロという数値に置き換えてから演算させる必要があります。


デザインビュー


SELECT クエリ79.商品コード, クエリ79.[2001], クエリ79.[2002], NZ([2002])-NZ([2001]) AS 差異
FROM クエリ79;



データシートビュー

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