Chapter3-7 メソッド

メソッドとは

オブジェクトは、ほとんどの場合、何らかの動作を行ないます。さまざまな動作を起こさせる命令を「メソッド」と呼びます。人間オブジェクトなら、次のようなメソッドが考えられます。




VBAでのメソッドの記述


VBAでの記述においては、メソッドもまたオブジェクトに付随したものですので、オブジェクト名との組み合わせで指定します。

また、上図のカッコ内に示したように、動作にはその仕方や量が伴うものもあります。VBAにおいては、それをメソッドに渡す引数としてコントロールします。メソッドの種類によって引数の数やその内容は異なります。

※実際のコーディングでは、「.(ドット)」を入力した時点で、そのオブジェクトの持つメソッドが一覧表示されます。




■メソッドの使用例

フォームを再クエリする

Private Sub コマンド0_Click()
  
  Me.Requery
  
End Sub



編集したデータを元に戻す

Private Sub コマンド1_Click()
  
  Me.Undo
  
End Sub



フォームを左上に移動する

Private Sub コマンド2_Click()

  Me.Move 0, 0

End Sub



[既定のデータベースフォルダ]オプションを表示する

Private Sub コマンド3_Click()

  MsgBox Application.GetOption("Default Database Directory")

End Sub



フォームを最大化する

Private Sub コマンド4_Click()

  Application.RunCommand acCmdDocMaximize

End Sub



ステータスバーに文字列("データ"テキストボックスの値)を表示する

Private Sub コマンド5_Click()

  Application.SysCmd acSysCmdSetStatus, Me!データ

End Sub



再クエリボタン(コマンド0)にフォーカスを移動する

Private Sub コマンド6_Click()
  
  Me!コマンド0.SetFocus

End Sub



Accessを終了する

Private Sub コマンド7_Click()

  Application.Quit

End Sub




VBEの自動メンバ表示と自動クイックヒント

「自動メンバ表示」では、オブジェクトの持つプロパティやメソッド名、引数に指定すべき組み込み定数は、アイコンで識別できるようになっています。またこれらの表示においては、ドロップダウンしている状態で1文字ずつ入力すると、それらの文字で始まるメンバ項目にジャンプします。


また、メソッドや関数名を入力すると、どんな引数を持っているかも表示されます。これを「自動クィックヒント」機能といいます。



Withステートメント


「With」ステートメントを使うと、1つのオブジェクトに対する複数のプロパティの取得・設定やメソッドの実行を、簡潔に記述することができます。「With〜End With」で囲まれた部分は、オブジェクト名の記述を省略することができます。ただし、プロパティなどの前の「.(ドット)」は忘れずに記述してください。

■Withステートメントを使わないふつうの記述


■Withステートメントを使った記述 (Withの次に1ヶ所だけオブジェクト名を書きます)
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