Chapter1-3 イミディエイトウィンドウによるプログラムの試行

イミディエイトウィンドウによるプログラムの試行

  • イミディエイトウィンドウはVBE内のウィンドウである
  • “対話式”でプログラムを試行できる
  • VBEのメニューより[表示]-[イミディエイトウィンドウ]、まはCtrl+Gキーで表示される

「プログラム」とは、『システムに対して特定の言語による一連の作業指示を与え、アプリケーションとしての機能を実現するもの』といえます。
ここでのポイントは”一連の”というところにあります。Accessの場合、ウィンドウの制御はWindowsが行なってくれます。コントロールの属性や動作もAccessが管理してくれます。しかしそれでも、一般的なプログラムでは、数行〜数百行といったコードが必要となります。1つの命令で処理が完結することはまずありません。

一方、VBEの持つ「イミディエイトウィンドウ」を使うと、1つの命令をVBAに与えてその結果を得る、という”対話式”でプログラムの試行を行なうことができます。あくまでも1つの命令だけであり、一連の処理や保存は行なえませんが、これによってVBAの基本的な扱い方や文法のイメージをつかむことができます。


■イミディエイトウィンドウの表示
イミディエイトウィンドウを表示するには、AccessウィンドウでAlt+F11キーを押すなどしてVBEに切り替えたあと、VBEのメニューより[表示]-[イミディエイトウィンドウ]を選択するか、Ctrl+Gキーを押します。


■イミディエイトウィンドウによる対話
イミディエイトウィンドウはさまざまな用途に使える画面ですが、ここでは命令を与えてその答えを表示させるという、VBAとの簡単な対話を行なってみます。

対話には「?」または「Debug.Print」という命令を使います。例えば、”?1+1”という命令は、「1+1は何ですか?」とVBAに問いかけることになります。命令文を入力後、Enterキーを押すことでその命令が実行され、結果がイミディエイトウィンドウ内の次の行に表示されます。また、イミディエイトウィンドウ内では、自由にカーソルを移動させることができ、命令文の一部だけを書き換えて再実行させることもできます。


【注意】
VBAのプログラムを動作させるためには、データベースファイルを開いたときにリボンの下に表示される「セキュリティ警告」のメッセージで[オプション]ボタンをクリックし、表示された「セキュリティの警告」画面で”このコンテンツを有効にする”を選択する必要があります(その他、Accessのオプションの「セキュリティセンター」で設定することもできます)。


足し算や引き算といった四則演算には、次のような「算術演算子」を使います。

  • 加算 → +
  • 減算 → −
  • 乗算 → *
  • 除算 → /
  • 剰余 → mod

文字列の扱い

  • 前後を「”(ダブルクオーテーション)」で囲む
  • ダブルクオーテーション自体を含めたい場合は「“”(ダブルクオーテーション2つ)」で表現
  • 文字列の結合には「&(アンパサンド)」を使う

日付/時刻の扱い

  • 前後を「#(シャープ)」で囲む
  • 「1900/1/1 00:00:00」を1.00とする数値内部管理
  • 正数部分の1は1日を表す
  • 実際には日付/時刻用の関数使う
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