2 IISのセットアップ

WebサーバーとするIIS(Internet Information Server)のセットアップを行います。作業は大きく分けて、「IIS本体のセットアップ」と「IISからPHPを使えるようにする」の2つです。

まず、IIS本体のセットアップを行います。次の手順で作業を行います。
  1. [スタート]-[すべてのプログラム]-[コントロール パネル]-[プログラムの追加と削除]を選択していきます。

  2. 「プログラムの追加と削除」ダイアログが表示されたら「Windowsコンポートネントの追加と削除」を選択します。

  3. Windowsコンポートネントの一覧が表示されますので、その中の「インターネット インフォメーション サービス (IIS)」の設定を確認します。


  4. もしチェックマークが付いていたらすでにIISはセットアップされています。本体のセットアップはあらためて必要ありません。

  5. もしチェックマークが付いていなければ、クリックしてチェックマークを付けます。そして[次へ]ボタンをクリックしていいき、完了メッセージが表示されるのを待ちます。

上記の作業を行うと、次のようなサービスが追加されます(ただしセットアップ時の詳細オプションによっても変わります)。いずれもサービスは”自動起動”の設定になります。
  • IIS Admin <インターネット インフォメーション サービスのスナップインを使用した Web と FTP サービスの管理を提供します>
  • World Wide Web Publishing <インターネット インフォメーション サービスのスナップインを使用した Web 接続と管理を提供します>
  • Simple Mail Transfer Protocol (SMTP) <ネットワークを使用して電子メールを転送します>

ここまで作業が完了したら、Webブラウザを起動し、アドレス欄に「http://localhost/」と入力してみてください。もし次のような画面が表示されれば、IISは正常にWebサーバーとして稼働しています。

※「http://localhost/」は自分自身のパソコンのWebサーバーの基点のアドレスを意味します。


次に、PHPファイルがWebサーバー上のプログラムとして認識されて、スクリプトが連携して処理されるよう、IISの設定変更を行います。それには、次のような手順で作業を行います。
  1. [スタート]-[すべてのプログラム]-[管理ツール]-[インターネット インフォメーション サービス]を順番に選択していき、「インターネット インフォメーション サービス」の画面を表示させます。


  2. 画面左のツリーより、[Web サイト]-[既定の Web サイト]の項目を右クリック、[プロパティ]メニューを選択して「既定の Web サイトのプロパティ」画面を表示させます。


  3. この画面で「ISAPIフィルタ」タブを選択します。


  4. 次に、[追加]ボタンをクリックします。

  5. 表示されたダイアログで、「フィルタ名」の欄に「php」と入力、さらに「実行ファイル」の欄には[参照]ボタンを使うなどしてPHPをインストールした「C:\PHP」の下にある「php5isapi.dll」を指定します。


  6. [OK]ボタンをクリックし、「ISAPIフィルタ」タブに「php」というフィルタが追加されていることを確認します。


  7. 次に、同じ画面の「ホーム ディレクトリ」タブをクリックして選択します。


  8. [構成]ボタンをクリックして、「アプリケーションの構成」画面を表示させます。


  9. ここで、「マッピング」タブにある[追加]ボタンをクリックします。

  10. 「アプリケーションの拡張子マッピングの追加/編集」画面が開きますので、ここでは次のような値を入力して[OK]ボタンをクリックします。
    • 実行ファイル → 「C:\PHP\php5isapi.dll」(直接入力できないので[参照]ボタンを使います)
    • 拡張子 → 「.php」(ドットを忘れずに)
    • 動詞 → 「制限」を選択して「GET,HEAD,POST,TRACE」と入力


  11. 最後に「アプリケーションのマッピング」の一覧に上記の設定値が追加されていることを確認して、何度か[OK]ボタンをクリックしてすべての設定を適用させ、「インターネット インフォメーション サービス」の画面を閉じます。


  12. 「World Wide Web Publishing」サービスをいったん停止させて再起動します。管理ツールの「サービス」でも操作できますし、「インターネット インフォメーション サービス」の画面の「既定のWebサイト」の右クリックのメニューからも操作できます。


以上で設定作業が完了しましたので、ここで実際にPHPのプログラムが動くか確認してみます。
  1. テキストエディタを使って、次のようなPHPのスクリプトを記述します。
    <?php

      phpinfo();

    ?>
    ※これは、PHPの各種設定内容を表示させる「phpinfo」という関数を呼び出すだけの簡単なスクリプトです。PHPの記述方法等についてはPHPの専門書で確認してください。

  2. このファイルを「C:\Inetpub\wwwroot」のすぐ下に「phptest.php」という名前で保存します。

  3. Webブラウザから「http://localhost/phptest.php」を開いてみます。もし次のような画面が表示されれば、IISとPHPはうまく連動しています。
※もし表示されないようであれば、「phi.ini」の設定ならびにIISの設定をもう一度確認してください。
※Webサーバーとしてのサービスはひとつしか起動できません。もしすでにApacheなどのサービスが起動している場合はそちらは停止させる必要があります。
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