リレーションシップ退避&復元ツール T'sRel Ver 2.00
Accessにとってリレーションシップは非常に重要な要素の1つです。
しかし、データベースの開発途中においては、リレーションシップが設定されたテーブルを一時的に他のテーブルに切り替えてテストしてみたい、リレーションシップが設定されたフィールドのデータ型を他の型に変更したいといった場合、一度テーブル間のリレーションシップを削除し、変更後に再設定するといった操作を行わなければならず、既存のリレーションシップが邪魔になることもあります。
また、マスタテーブルのように、多くの他のテーブルと結合されているようなテーブルの設定を変更するのは非常に手間のかかることです。さらに参照整合性/連鎖更新/連鎖削除や結合の種類といった多くの設定項目があるため、リレーションシップを1つ元に戻すにしても、間違った復元もしかねません。
そのような作業を効率的にかつ正確に行うために作ったのが、この『リレーションシップ退避&復元ツール T'sRel』です。
さらにこのツールを使えば、リレーションシップの一時的な削除(退避)やその復元だけでなく、連鎖更新/連鎖削除や結合の種類といったリレーションシップの属性も、複数の関係についてデータシート上で一括して編集することも可能です。また類似したリレーションシップのデータをデータシート上でコピー&ペーストして加工することで、このツールから新たなリレーションシップの結合線を追加することもできます。
特 徴
「T'sRel」はこんなときに使うと便利です。
- リレーションシップで結合されたテーブルを一時的に他のテーブルに切り替えたいとき
- リレーションシップで結合されたフィールドのデータ型などを変更したいとき
- リレーションシップのウィンドウで結合を削除したにも関わらず、内部的にその情報が残っていて、それをクリアしたいとき
- リレーションシップの複数の結合を、一括して削除したり変更したりしたいとき
- データシート上で新たなリレーションシップの結合を追加したいとき
- リレーションシップ情報をテーブル化して見たり、Excelのワークシートなどにコピー&ペーストして保存しておきたいようなとき
※本ツールフリーウェアです。自由にお使いください。ただし、使用に関しての保証やサポートは一切できかねますので、ご自分の責任においてご利用ください。
アドインのセットアップ
本ツールはAccess用のアドインです。はじめに下記のような手順でセットアップする必要があります。
- 本ツールの配布ファイル(.ZIP)を解凍し、適当な場所にAccessアドインファイル(.accda)を置きます。
- Accessを起動します。
- リボンの[データベースツール]タブより、[アドイン]ボタンをクリックし、[アドインマネージャ]を選択します。
- アドインマネージャが起動したら、[新規組み込み]ボタンをクリックします。
- 表示された画面で、先ほど解凍した「TsRel.accda」または「TsRel_64.accda」を選択します。
- アドインマネージャの「使用可能なアドイン」の一覧に「T'sRel」が追加されたことを確認して、[閉じる]ボタンをクリックしてアドインマネージャを終了します。
使い方
- Accessを起動し、リレーションシップの作業を行うデータベースファイルを開きます。
- リボンの[データベースツール]タブより、[アドイン]ボタンをクリックし、[リレーションシップ退避復元]のメニューを選択します。
それによって、T'sRelが起動します。
- まず、[リレーションシップの退避]ボタンをクリックします。
これによって、ただちにすべてのリレーションシップ情報が T'sRel に格納(退避)されるとともに、現在開いているデータベースからすべてのリレーションシップの結合が削除されます。
- 続いて、必要に応じて[退避したリレーションシップの編集]ボタンをクリックします。
これは、T'sRel 内に退避されたすべてのリレーションシップ情報をデータシートに一覧表示するもので、その内容を編集(更新・削除・追加)することも可能です。
内容を編集した場合には、次の操作ステップにおいて、変更内容に基づいてリレーションシップが復元されます。また、何の編集も行わなかった場合やこの画面を使わなかった場合には、元のリレーションシップがそのままの状態で復元されることになります。
- 「属性」および「種類」の欄は直接編集することはできません。
- 「属性」については、「参照整合性」「連鎖更新」「連鎖削除」「結合の種類」の各欄を編集することで、それに基づいて自動的に値が設定されます。
- [新規]ボタンをクリックすると、カーソルがデータシートの新規レコードの行に移動します。
- [削除]ボタンをクリックすることで、データシート上のカレントレコードを削除することができます。
- [コピー]ボタンをクリックすると、データシートに表示されているすべてのレコードを一括してクリップボードにコピーすることができます。
- リレーションシップが設定されていたテーブルの交換や、フィールドのデータ型の変更、その他リレーションシップが邪魔となっていたすべての作業が終了したら、最後に[リレーションシップの復元]ボタンをクリックします。
これによって、すべてのリレーションシップが復元されます。
- 複数のリレーションシップのデータがあり、途中で復元に失敗した場合(※注)、すでに正しく復元されたリレーションシップのデータは削除されますが、失敗したレコード以降は内部的に残っています。したがって、再度「退避したリレーションシップの編集」画面で修正を加え、復元を再実行することができます。
旧バージョンからの変更点
- Access2019ならびに64bit版のAccess(別ファイルとしてZIPファイルに同梱)に対応しました。
- リンクテーブルならびにAccessのシステムテーブルを退避・復元の対象外としました。
- 「退避したリレーションシップの編集」画面をメイン/サブフォーム形式に変更するとともに、[新規][削除][コピー]などのボタンを追加しました。
- 上記画面でリレーションシップの「属性」値を間接的に編集するためのデータ列(参照整合性/連鎖更新/連鎖削除/結合の種類)を追加しました。
- 上記画面においてキーとなるリレーションシップ名の重複や未入力、その他必須項目の未入力チェックを追加しました。
- リレーションシップの復元に途中で失敗した場合、それ以降について、再度「退避したリレーションシップの編集」画面で編集のうえ、再実行できるようにしました。
- その他、外観のデザインや内部処理等の変更を行いました。
動作環境
本ツールをご利用になるには、Microsoft Access 2019(32bit版 または 64bit版)または Access for Microsoft 365(2019相当の32bit版
または 64bit版)など が必要です。
ダウンロード
ダウンロード (tsrel200.zip)
ZIPファイル内にあるデータベースファイルのうち、 32bit版Accessには『TsRel.accda』を、 64bit版Accessには『TsRel_64.accda』をお使いください。
以前のバージョンのAccessをお使いで、上記のファイルが動かない場合には、前のバージョンをご利用ください。
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